プロセス

2017年12月20日

 

校庭のクヌギやイチョウの葉もすっかり落ちて、冬の到来です。朝の気温もすっかり低くなりました。長かった2学期が終わります。冬休みは子どもたちが楽しみにしている楽しい企画もたくさんあることでしょう。どうぞ、ご家族揃って素敵な年をお迎えください。

 

さて、この1年間を振り返る時期に、4年2組岩橋学級の通信にとても素敵な内容があったので、今回はこのことをご紹介しましょう。  岩橋学級では、みんなが協力できたときは、ビー玉を1つ瓶に入れていく取り組みを行っています。みんなが協力しようと意識することにより、ビー玉も少しずつ貯まってきていました。そんなある日、こんな発言が飛び出してきたそうです。

「一生懸命注意しているのに、座ってくれない。」  「みんなが座れば、ビー玉がもらえるのに座ってくれない子がいる!」

 

ビー玉の取り組みが始まってから、協力する回数が増え、頑張ろうとしている矢先でした。似たような話は、以前にもあったそうです。話し合いが始まりました。

 

「ビー玉をもらえるようにみんなが協力すべきだよ。」  「それじゃあ、ビー玉がたまらないよ。」  「みんなが協力してビー玉をためているのに誰かのせいでビー玉がたまらない!」  「ビー玉がためられないなら、協力できないことだよ。」

 

最初は、ビー玉を貯めることについての議論が起こりました。このままではビー玉が貯まらないということを心配している子がいました。そんな子たちからは、

 

「集めようとしている人と、どうでもいいと思っている人がいる。」  「全員が協力しようとはしていない感じがする。」

 

クラスの中で協力していない人への批判が始まりました。ビー玉を貯めたい人たちの本音です。その話を聞き、そろそろ教師の出番かと思って聞いていると、子どもたちからこんな意見が発表され始めたそうです。

 

「注意しなくても切り替えられるクラスを作っていくって前に話したよ。」  「そもそも、ビー玉っていらないと思う。それがなくても協力できると思う。」  「ビー玉がなくても協力できるクラスを作っていけばいいと思う。」  「結局、協力ができたかできないかの問題だと思う。」  「協力に戻ってくると思う。」

 

この話し合いの後、次の様なことが確認されたそうです。

 

「ビー玉がなくても協力できるクラスを目指す!」

 

始めは、ビー玉を貯めるという目標が、目新しさもあって、子どもたちもすっかりその気になっていたのでしょう。しかし、継続する難しさ、迷い、価値など改めて考えさせられる場面が何回もあったと思います。そうした過程の中で、みんなで協力することの心地よさ、楽しさを実感できる子が少しずつ増えていったのでしょう。そうした子が居なければ、決して今回のような結果には至らなかったと思います。

 

私達が何かに取り組むとき、目標は必要です。その目標を目指して、そこへたどり着くまでに、何をどうしたのか、どうしてきたのかということが非常に大切です。本気で、夢中になって取り組んでいるうちに、苦しさや難しさが何時しか楽しさに変わり、目標のことなど意識しない状態ができたとき、それまで目標としてきたことを越えて、更に高い次元にある、より本質的な次の目標にいつの間にか到達しているのではないでしょうか。

 

先日、12年生(高校3年生)が進学先の報告に来てくれました。彼らも当初は大学へ入ることが漠然とした目標だったはずです。しかし、今はもう次の目標を語っていました。“明星は大学がないことが良さだと思う。”と語っていたのがとても印象的でした。今回の結果も、充実した高校生活を送ってきた証だろうと思います。

 

この1年を振り返り、来年のことを考える時期に、プロセス無くして目標の達成はあらず、結果にこだわらず目標達成のためのプロセスを大切にすることを改めて子どもたちに教えられました。プロセスを大切にして、素敵な宝物を手にできる一年になることを願っています。

校長だより
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